田舎に帰った瞬間、スマホの電波が急に弱くなる…。
格安SIMにした途端、圏外や遅すぎる通信に悩まされる…。
そんな不安やイライラを抱えていませんか?
実は、「田舎だから格安SIMは繋がらない」というのは半分正解で、半分は勘違いです。
多くの人が見落としている“本当の原因”は、電波そのものではなく、スマホの対応バンドや回線の混雑の仕組みにあります。
同じ場所で、Aさんは快適に使えているのに、Bさんだけが圏外になる──。
この“理不尽な差”が生まれる理由を知れば、あなたのスマホも田舎で驚くほど快適になります。
この記事では、
「田舎×格安SIM」の電波の真実と具体的な改善策
をわかりやすく解説します。
読み終えるころには、「これなら田舎でも安心して格安SIMを使える」と自信を持てることを願っております。
はじめに:そもそも「田舎」とは?
「田舎=電波が弱くなりやすい地域」という前提
「田舎」という言葉は人によって印象が違いますが、この記事では “電波が届きにくい可能性が高い地域” という意味で使っています。
具体的には、家やお店が少なく広い土地が多い場所、駅前や商業施設がほとんどないエリア、大きな建物や基地局が少ない地域、そして山・谷・森に囲まれ電波がさえぎられやすい地形のエリアを指します。
人口の多さより重要な「基地局の密度」
つまり、人口が少なく、基地局(電波のアンテナ)の数が都会より少ないため電波が弱くなりやすい場所ということです。
大切なのは住所が都会か田舎かではなく、電波が届きやすい条件がそろっているかどうかという視点です。
人口が「少ない」と判断する明確な基準はありませんが、通信インフラの観点では、人口1万人以下の市町村は基地局が少なく電波が弱くなりがちで、5万人以下でも中心部以外はつながりにくい傾向があります。
記事で扱う「田舎」の目安
この記事では、人口1~5万人規模の市町村、またはそれ以下の地域を田舎の目安としています。
ただし、平野部であれば1万人未満でも快適な場合があり、逆に山に囲まれた5万人の町でも電波が弱いことがある点は注意が必要です。
重要なのは「人口」よりも、基地局の密度や地形による電波の通りやすさです。
なぜ「格安SIM 田舎 繋がらない」と感じる人が多いのか
田舎特有の電波環境の課題
山間部・盆地・森の影響(地形による遮蔽)
田舎では、山・森・谷などの地形によって電波が遮られやすいという特徴があります。
街中に比べて見通しが悪く、電波が届きにくくなる場所が多いのです。
基地局の数・密度の差(都会と田舎のインフラ格差)
都会では半径数百メートルごとに基地局が配置されていますが、田舎は人口密度が低いため基地局の設置間隔が広くなりがち。
そのため、建物内や屋内に入ると急に電波が弱くなるケースが多発します。
【参考記事】地方で快適に使えるインターネット回線!田舎でも速いWiFiとは?
端末(スマホ)が対応バンドを正しく使えていない
プラチナバンド(例:Band19など)の重要性
田舎で電波を安定させるために特に重要なのが「プラチナバンド」と呼ばれる低周波帯(700~900MHz帯)です。
これに非対応のスマホを使っている場合、田舎では極端に電波が弱くなります。
海外製・古いスマホでの非対応問題
安く買える海外製端末や古いスマホは、格安SIMで使う回線の重要バンドに対応していないことがあります。
その結果、田舎で突然圏外になったり、通信が不安定になったりします。
格安SIM(MVNO)特有の“繋がる”とは何を意味するか?
キャリア回線を借りている=「同じエリア」が必ずしも「同じ実感」にはならない
格安SIMはドコモ・auなどの大手キャリアから回線を借りています。
そのため、理論上は「エリアは同じ」です。
しかし、実際にはキャリアユーザーより“電波の優先度”が低いケースがあり、同じ場所でも繋がりにくい体感になることがあります。
格安SIMの「回線」の制限
格安SIMは、大手キャリアから借りている“回線の太さ”が限られており、利用が集中すると速度低下しやすい仕組みになっています。
田舎でも、この混雑による遅さは都市部と同様に発生します。
“つながる”=エリアだけでなく、速度や混雑時間帯も関係する
「圏外でなくても、遅すぎて使えない」という状況は、田舎でも普通に起こります。
これはエリアの問題ではなく、速度や混雑の問題です。
格安SIMが田舎でも「意外と使える」理由
ここまで「繋がらない理由」を説明しましたが、実は格安SIMは田舎でも普通に使えるケースが多いです。
“田舎=格安SIMが弱い”というのは、実態とは少し違います。
MVNOでもキャリアと同じ基地局を利用している
格安SIMはそもそも大手キャリアの基地局を使っています。
つまり、「圏外になる場所」はキャリアと同じであり、MVNOだから特別に弱いわけではありません。
田舎・離島で使えるおすすめSIM
「使える」と書きましたが、鯉次郎が実際に全国各地を回って確認したものではございません。
「ウチの地域では使えた」「使えなかった」などのリアルなお声がございましたら、コメント欄にご記入をお願いします。
田舎や離島では、次のポイントを満たすSIMが安定しやすいです。
- ドコモ回線系でプラチナバンド(Band19)対応スマホ
- 人口が少ない地域でも速度が落ちにくいMVNO
- エリア実績や口コミに地域差が少ないもの
具体的なキャリアを上げると以下の通りです(抜粋)。
- ahamo
- povo
- ワイモバイル
- LINEMO
- mineo
3大キャリアの「サブブランド」が強い印象ですね。
【参考記事】田舎でも使える格安SIMのおすすめは?電波回線・通信速度は?
「格安SIMが繋がらない」ときに確認すべきポイント
格安SIMが田舎で繋がりにくいと感じたら、いきなり乗り換える前に「原因の切り分け」をすることが大切です。
多くの場合、スマホ側の設定や対応バンドの問題、エリアの特性、混雑の影響など、対処できるポイントが残っています。
ここでは、スマホプランを慎重に選びたい人が必ず押さえるべきチェックポイントを解説します。
スマホの対応バンド(周波数)をチェックする
自分のスマホが契約回線の重要バンドに対応しているか確認
田舎で安定した通信を行うためには、ドコモならBand19(プラチナバンド)など、低周波帯に対応していることが必須です。
対応バンドに非対応のスマホを使うと、どれだけ格安SIMを変えても「圏外が多い」「電波が不安定」という現象が改善されないことも。
各MVNOが公開しているサービスエリア情報を事前に確認
主要MVNOは公式サイトにサービスエリアマップを掲載しています。
出張先・帰省先など、利用予定の場所での実績を必ず確認しましょう。
特に田舎・地方で局所的につながりにくい場所があるかを調査
谷間・川沿い・山寄りの集落など、局所的に弱い場所が存在します。
電波が弱い地形を事前に把握することで、SIM選びに活かせるケースがまれにあります。
どんなSIMを選んでも、地形が険しすぎると電波が入りづらいです。
でももしかしたら、険しい地形でも基地局を持ってるSIMがあるかも知れません。
あなたがお住まいの地域ではどうでしょう?
【参考記事】山でスマホが繋がりにくいのはなぜ?その原因と活用術とは?
通信速度・混雑度合いを知る方法
スピードテストアプリのおすすめ
「Speedtest.net」や「FAST」などを利用すれば、速度の実測値が簡単にわかります。
電波が入っていても速度が遅い場合は、混雑が原因である可能性が高いです。
通信速度のレビュー・口コミを探す;「マイベスト」を確認
レビュー・口コミは貴重な情報になります。
大手比較サイト「マイベスト」では、各キャリアの通信速度が確認できます。
「キャリア名 通信速度 口コミ」でGoogle検索するのもいいですね。
【参考記事】通信速度が速い格安SIMのおすすめ人気ランキング(マイベスト)
契約プラン/オプションを確認する
通信容量や速度制限オプションの有無
知らないうちに低速モードになっているケースもあります。
容量超過で1Mbpsなどに制限されていないか確認しましょう。
昼など混雑時間の対策に、ドコモmini(通信環境が最優先な方向け)
格安SIMは「昼の混雑」に弱い傾向があります。
昼に仕事で使う場合は、サブ回線として「ドコモmini」の併用は検討の価値があります。


通話料金は30秒で22円かかります。
LINE通話で済ませられるなら、無料です。
「通信環境は最優先にしたい」
という方に、ドコモminiは合うと思います。
ドコモ関連サービス併用で、割引もあります。

全部の割引適用で、最安880円(税込)。
ドコモ経済圏の方は要チェックのサービスですね。
対策・改善方法 — 田舎でスマホを快適に使うには
「繋がらない理由」を特定したら、次は改善策を実践していきます。
田舎でも快適に使えるようになる具体的な方法を紹介します。
電波環境が悪い場所での物理的対策
屋内・古民家では窓側や高所にスマホを置く/使う
田舎の古い家ほど、壁材が電波を遮断しやすい傾向があります。
窓際・高所・屋外など、電波が入りやすい位置を活用しましょう。
外部アンテナや中継器を活用(電波強化グッズ)
自宅での電波が弱い場合は、電波中継器(ブースター)の導入も効果的です。
【参考記事】【弱い電波を改善】プロが選ぶ!最新おすすめWiFiブースターランキング
機種を見直す
スマホの対応バンドは、必ず確認
田舎では、スマホの対応バンドによる差がもっとも大きく出ます。
「プラチナバンド対応」かどうかは必ず確認しましょう。
中古のスマホを購入する場合は、対応バンドの違いに注意。
予備回線やサブ回線を持つ
繋がりやすい大手キャリアSIMをサブで持つ
メインを格安SIM、サブを大手キャリアにすることで、田舎でも安定した通信が確保できます。
wi-fiを使う
山間部や離島では、wi-fiのほうが安定するケースもあります。
同じwi-fiでも回線や機種によって、電波の入り具合は異なりますね。
田舎や離島でもつながりやすいwi-fiの紹介記事を2記事貼っておきます。
【参考記事】【離島でも繋がる最強wifi】ネットの電波が悪い地域にはドコモのhome5Gが激推し
【参考記事】【田舎で電波が届かない人必見】田舎・離島におすすめのポケットwi-fiを発表
よくある質問(FAQ)
田舎でもUQモバイルやY!mobileなどの「サブブランド」は有利?
結論から言うと、田舎ではUQモバイル(au回線)やY!mobile(ソフトバンク回線)など、サブブランド系は非常に有利です。
その理由は、一般的なMVNOと違い 大手キャリア並みの帯域が割り当てられており、混雑時間帯でも速度が落ちにくいため。
特に田舎では、昼休みや夕方の混雑で一気に速度が1Mbps以下まで下がるMVNOが多い中、
UQ・Y!mobileは、プランにもよりますが10〜30Mbps前後で安定するケースが多いのが特徴です。
ただし、
・住んでいる地域がau/ソフトバンクどちらと相性が良いか
・スマホが両方の“重要バンド(プラチナバンド)”に対応しているか
によって結果は変わります。
そのため、田舎の方は「安定」を最優先にするなら、
サブブランド → MVNOの順で検討すると失敗しにくいと言えます。
【参考記事】ワイモバイルとUQモバイルを比較!電波・通信速度・料金プランを総まとめ
プラチナバンドに非対応のままでも我慢できるか?
結論:田舎では我慢できないケースがほとんどです。
プラチナバンド(例:ドコモBand19、au Band18など)は
・遠くまで届く
・建物の中に入りやすい
・山間部でも比較的つながりやすい
という田舎の通信で必須の“生命線”です。
そして、海外製スマホ・古い端末だと、
プラチナバンド非対応のことが意外と多いため、圏外が発生します。
「都会では問題なかったのに、実家の集落に入った瞬間つながらない…」
という相談の多くは、スマホ側のバンド非対応が原因です。
田舎で安定した通信を求めるなら、
・ドコモ回線 → Band19
・au回線 → Band18
・ソフトバンク回線 → Band8
これらに対応したスマホに買い替えるのが現実的な解決策になります。
旅行や帰省で圏外になるか心配。短期利用の対策は?
たとえば
・お盆や正月の帰省
・山奥のキャンプ
・離島への旅行
こうした“田舎エリアの一時利用”でも圏外の不安は大きいですよね。
短期利用の対策として現実的なのはこの3つです。
■対策1:サブ回線として大手キャリアのプリペイドSIMを使う
短期間でも安定してつながりやすいのが最大の利点。
特に山間部ではドコモのエリアが安定しがちです。
■対策2:モバイルWi-Fiをレンタルする
(例:空港レンタル、旅行用Wi-Fiなど)
外出先や宿泊先で安定した通信を確保できます。
※ただし、Wi-Fiも結局はキャリア電波を利用するため、
山間部で確実に通信できるわけではない点は注意。
■対策3:事前にエリアマップを確認する
格安SIM(MVNO)でもキャリアと同じエリアを使うため、
旅行先・帰省先のキャリアの電波状況をチェックしておくことで
トラブルをかなり減らせます。
「短期利用で確実性を上げたい」なら
サブ回線 or 短期Wi-Fiレンタルが最も失敗しない選択です。
格安SIM会社を途中で変えるべきタイミングは?
田舎で格安SIMを使う人が「乗り換えるべきタイミング」は次の4つです。
■1:昼12時台の速度が常に1Mbps以下になるとき
田舎でも混雑は発生します。
しかし、1Mbps以下が毎日続くなら根本的に帯域が不足している可能性が高いため、別のMVNOやサブブランドに乗り換えるべきです。
■2:地域の重要バンドにスマホが非対応だったとき
これは改善のしようがありません。
スマホを買い替えるか、対応バンドが多いキャリア回線へ乗り換える方が早いです。
■3:自宅内で圏外が度々起きるとき
屋内に弱いMVNOも存在します。
特に古民家・鉄筋住宅・地下は顕著です。
エリア自体の相性が悪い可能性が高いので乗り換え推奨です。
■4:オンライン授業・リモート会議が頻繁に途切れるとき
「動画が止まる」は生活に直結する大きなストレス。
田舎ならなおさら、安定優先でサブブランド(UQ・Y!mobile)への乗り換えが最適です。
まとめ
- 田舎で「格安SIMが繋がらない」と感じる主な原因は、地形(山間部・盆地)による電波遮蔽、基地局の少なさ、スマホの対応バンド不足(特にプラチナバンド)、混雑時間帯の速度低下の4つ。
- MVNOでも大手キャリアと同じ基地局を使うため、エリアそのものは同じ。問題の多くは端末や混雑が原因で、必ずしも「田舎だから弱い」わけではない。
- 対策としては、スマホの対応バンド確認、エリアマップの事前チェック、混雑を避けた使い方、端末の買い替え、サブ回線の併用が有効。
- とくに田舎では大手キャリア以外だと、プラチナバンド対応端末+サブブランド(UQやY!mobile)が安定しやすい。
- 旅行や帰省が多い人は、短期で使えるプリペイドSIMやポケットWi-Fiの併用も安心材料になる。
通信プランについて、ほかの記事はこちら!
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